あらすじ
舞台は
ルネサンス期の
ヴェネツィア
宗教も身分も隔てられた社会の中で、二人の男が出会う。出自も価値観も異なる二人は、それでも「友情」と「知性」という共通言語を通じて、互いの隔たりを超えようとする。だが、外の世界はその絆を祝福しない。
ユダヤ人の高利貸し。アントウニオウの「友としての誠意」を信じ、利息のない金を貸す。
キリスト教徒の商人。名付け子の恋路を助けるため、シャイロックから金を借りる。
その契約に利息はない。ただ一つ、もし返済が滞った時は、シャイロックがアントウニオウの肉を一ポンドもらうという"戯れ"の条項だけが記される。互いを信じたからこそ、成り立ったその契約。だが運命の歯車は、残酷にもその「戯れ」を現実へと引きずり出す。